32年前のこの日安アパートの一室に陣地を構えたのだった.
借金と幼児2人をかかえて.
記念日をウィンドショッピングと一枚のピザで祝った.
「自信なかったでしょ」
「そう、なかったね、どないかなるやろやったな」
ある年、借金がなくなった.
素寒貧ながらもひとりゆったりと暮れの町を散歩したものだ.
喜びがじわあと胸にわいていた.
憂いもなく、心配もなく、何を買うというあてもなく、
商店街をさすらう.
生涯忘れることのないすばらしい時間だった.
阪神百貨店でドンクのパンと1000円のワインを買って帰った.
開戦時より大きくなった陣地で2次会.
ことしもあとわずか.
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