今庄で北国街道は南と西に分かれる. あるいは西と南から合流する.
南、木之本へ「栃ノ木峠」 西は敦賀へ「柿の木峠」.
峠を前に、あるいは背に、ほっと一息の宿場町である. 南北に10町、1キロメートルほど.
往時は隆盛を極めたようで、本陣脇本陣はもとより旅籠55軒茶屋15軒酒屋15軒がひしめいた.
天狗党が宿にした酒屋の建物が残っていた.
公開されていたのだが雨の中靴を脱ぐのが億劫でパスした.
あとになって「上がっといたら良かったな」.
今に残る酒蔵4軒をまわった.
「堀口酒造」
大声で喋る客がいて早々に退散した.
宿場終点折り返して、も一度よったらそいつがまだおった.
おばあさんが帳場に座る、気になった店やけど縁がなかったね.
「北善商店」
ここは賑やか.
生酒をならべて試飲会.
「一番蔵出し」300ml.を一本求めた.¥650.-
白駒酒造はしまっていた. 前に来た時はここのを求めたのだが.
ほめるつもりで「しぶみ」という言葉を使って立腹されたのでよく覚えている.
「畠山酒造」
「うちが一番新しいんです」で、天保4年の創業.
「雪のしずく」というのがあって、文字通り布袋からゆっくりと言うことだったが手を出せなかった.
のこり一本次のお客さん買ったかな.
「雪きらら」4号瓶を一本.¥1,600.-
いぜん降り頻る雨の中、今日の宿.
一泊2食ふたりで¥19,800.-と格安.
料理は「仕出」だが味は良かった.
出されたのは畠山酒造「百貴船」.
グラス一杯になったところで「つるつる」と言うのよと中居さん.
枡を指差して「ここはどう言うのん」と酒飲みは卑しい.
「あっここも、つるつる」とつぎたし.
ビール一筋というこの人酒蔵の事情にも詳しかった.
白駒酒造病気療養で休業中. まもなく再会と教えられた.